「嫌いです」

 


誰に見せるわけでもない青空

行進する無意識の恋は無効

交信する無意識の故意の向こう

ごめんねの四文字が怖いひとのための

 


ため息の重なるビート

午後の日差しが邪魔なくらい

夏を知っているのは あなただけなのにな

うそが好き まぎれもないそんなひとのための

 


曲がり角で見つけた恋の果て

音読が苦手な八月のあまやどり

地下迷路 左に出れば急に強いられる

電子通貨 通過する右脳流れて溶け出す音楽

 


甘く立ちこめる四時のホームで

うなだれる黒を うたた寝で数えて

いつから小さなことに汚く目を細めて

待ち合わせがきらいなひとたちのための

 


浮気性の音楽とネオンになれない電子掲示

よってたかって何もなくなって

ローカルルールのしっぽを切れと

得意げに耳打ちをされる夜中

 


部屋の明かりはつけっぱなしの映画が決めるから

その音嫌いだよ 嫌いだよ 嫌いなの

動かないで 朝焼けが似合わないその顔を

錠剤ででも流し込んでいるのでしょうか

 


5%を笑わないでとでも言うような

交差点 歩き方分からなくなって

でも誰も何も言わなくて

あ、5時になったと言って

 


ただ覚えているだけの道をただ帰る

ただ忘れたいと歩いて行った道をただ

オレンジ色のアルバムと

ポーチドエッグを作らなきゃ

 


ずっと君みたいになりたかった、ずっと君みたいになりたかった ずっと君みたいに ずっと君みたいにね