旦那の行動や言動に対して、時々授業参観にきた自分の祖母の姿を重ねてしまう時がある。
私は友達もあまりいなかったし秀でたものもなかったけれど、祖母はいつも私が自慢だと周囲に話した。
小学校の授業参観で名前を呼ばれて手を振られた時は、そんな祖母がなんだか浮いて見えて、恥ずかしくてそっぽを向いてしまった。
今、私が結婚してそばにいるこの人が、その祖母に見えて仕方がない時がある。
皆対して興味ないでしょと思うのに、周囲に私の自慢をする。日本語もあまり分かっていないはずだけど、私の音楽を絶賛して居間で流し出す。妻は英語が話せるんだ、ベトナム語も上手いんだと言いふらす。もちろん私はたいして話せない。
なんだか、そういう大げさに私を自慢したがるところが、私の祖母にそっくりなんだ。
そして祖母と同じで、私を否定することなく、本当に自慢だと思っているのだ。私は私に自信がないから恥ずかしいけど、今、こうして自慢してもらえることが、私の小さな誇りだったんだなあと思う。
書いていて涙が出る。私に必要だったのは、あなただったんだなあと。同じ趣味や同じ環境、言語である必要はどこにもないんだ。ただ、私がここにいるだけで、愛してくれる存在だったんだなあと。