雑記7

 

 

書き癖と青い海

 

 


許された夜を持っているのなら、きっと君はしあわせだと思う。黒髪に戻して、文章が書けなくなってしまっても、僕には認めたい朝がある。それを信じることが生きるということなら、確かにそうなのだと思う。それでもペンを握る、文字を打つ、書き癖は白い海に溶けたつもりだったのに。この海に魚はもういないのかな。

 

雨が降れば水位は上がる。溢れきって流れだす日もやはりある。あの時ならばきっと泳いだとか、今は真っ先に傘をさそうとするだろうとか、そんなことはもういいんだ。名前の書かれた傘を失くしても呼吸と日常はつづく、だったらもう決まっている。この書き癖で海を泳ぎ切るのだ。