地下都市について

 

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地下都市というものをご存知だろうか。

 

 


ある一定の場所で、ある一定の時間だけ存在を確認することができると言われている。我々の街と何ら変わりはないのだが薄暗く生気の無い雰囲気はどことなくディストピア感が漂っている。とある学者によると、その都市とは我々の住む都市のパラレルワールド的存在であると言う。確認されて以来その存在の謎、原因を何度も議論されているが、この一説が強力だと言われている。とある科学者が、昭和時代の終わりに次の時代を憂えて栄えていた頃を模写した街を残しておこうと考え、仲間を集め地下を掘削していたという。それを知る者は身内のみだったが、やがてその科学者たちの行方は不明となり、彼らが掘削していた場所ごと消えてしまったという。

またこの都市は、移り住むことも不可能ではないと考えられており、一部の権力者や有識者はそちらの世界とこちらの世界を繋いでいると言う人物にかなり多額の出資をし交渉しているらしい。しかし、その人物がその都市と関連しているかどうかは不確かであると言う。

そんな地下都市を見る方法がある。某足立区の駅(駅名は伏させていただく)の2番線ホームの4号車の右端に、午後六時十三分に立つ。すると向かいの1番線ホームに一世代前のスーツ姿のおじさんのような人物が通るのが見える。その姿を確認したら、次に1番ホームと線路の間を見てほしい。駐輪場のある冴えない通りが見えると思う。それが地下都市だと言われている。ちなみに、その通りを歩く人物と目が合えば自然とそちらへの入口が分かってしまうらしい。しかしそれはあまり勧められていない。その後どうなるかは誰も分かっていないからだ。幾つものパラレルワールドについての憶測が存在するが、この話は信憑性が高いと言われている。

 

どうしても嘘だと思うのならば、それを知る人物に直接話を聞くといい。東京駅付近の建物に喫茶店があり、そこで毎週末働いてる黒髪の女の店員がいる。そして店に入り、珈琲を頼む際、密かに彼女に地下都市について訊くといい。

彼女は会計時にこう教えてくれるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

ぜんぶうそだよぉ♡