20221116

私の中の祖国

 

私は今日本で生まれ育ったことを有難く思うようになった 勿論過去の栄光や恩恵の影響の範囲にいる事は承知で、これから先も生きていくには憂う要素は多々あるが、現時点ではそう感じている。理由は簡単で、先進国と途上国の違いを感じる環境に今いるから。他を知り始めて祖国を認識する。国というものは単に旅行だけでは分からないと痛感する。人と繋がり初めて見えるその国の姿がある。私は日本から出なければ、日本人という要素をアイデンティティとすら感じなかっただろう。私は主にアジア圏に興味があり好きで行動範囲を広げているが、やはりアジアだからと一緒くたにできることは何もない。本来当たり前の事だけど、遠い国から見たら同じに見える事もあるのだろうし実際自分も見てしまっていた節がある。他国の人に日本人はどう映っているのか?ステレオタイプ的反応をする人も、個人として深く見てくれる人も、どちらも興味深い。ステレオタイプを受けても、個人との対話で見える自身の思考でも、ああ自分は日本人なのだと気付く。国なんて関係無いと口にするのは簡単だ。実際、異文化とはハードだと思う。"異国情緒を味わう"なんてサーフェイスだ。上澄みだけ見て憧れるのは遠い場所にいる証拠なのかもしれない。この日本という島国の日本語という言語で育った人間が外に出て交流するのは、少なくとも私にとっては、すごくハードだと感じる。かなり辛い。ここでは集団、組織としては問題だらけだが、個としては他者に興味がなくていいし定型文で心地良く距離を置ける空気が私には居心地が良い。こういった不干渉、自己責任主義では後々困る事があるだろうが。安全圏にいながら様々な面のトップだけを見て日本は…と言う人が多い気がする。ボトムを見たら何と言うか?無論現状を甘んじて受け入れろという意味では無い。私たちには課題を解決できる方法がいくらかあるはずだ。私は日本が好きだ。主語がでかいから誤解されそうだが。日本が好きだからこそ、政治や経済へのアクションを取る。そういう感じ。祖国を守るなんていうと大袈裟だしちょっとアレな雰囲気を醸してしまうが、自分の国を愛するなら、国への何らかのアクション、リアクションを取り続けるべきだというのが最近の考えだ。