20230201

 

 

可愛いお菓子を食べて汗だくで目を回す

鼻腔から砂糖がこぼれかけている

君が私よりもそのお菓子の方が好きなのは分かってる

フロアを泳ぐライトに足元をすくわれて

また、孤独の海に流されてしまう

 

私のことを好きだと言う人はなぜ

私が悲しいとき、それに気付かないんだろう?

屋上のフェンスに片足をかけていたとしても、

助けに来ないんだろう

 

短いスカートのあいだを冷たい風が通る

胸のうえの青いリボンはお守りのように

このまま制服でいられたらいいのにな

君はどんなに悪いことをしても変わらず私に優しくできる?

 

雨宿りの誰もいない教室で、

電気を点けずに一緒に窓を眺めていられる

そんな人をずっと探していたけど

何してるの、早く帰ろうと走ってくるような人も

案外悪くないのかもしれない

 

私から何かできるのかはわからない

言葉が本当の役割を果たすとき

君もあのフェンスから手を離してくれるとき

私はそれを待っているように思う